くらしサポート・ウィズの関連団体の新着記事のご紹介です。のんびる7・8月号

「あんしんを結う」「そなえを結う」「つながりを結う」をコンセプトに、介護保険外の生活支援(入退院・通院サポート等)と終活支援(葬送サポート等)を行う「フェリーチェ結う」。代表理事の杉浦さんは、人それぞれの「終い方」に接してきました。

終い方を考えることは、今を考えること

 杉浦秀子さん(一般社団法人フェリーチェ結う代表理事)

<5万円からの「終活の備え」 >

─「身元保証」について、まずお聞かせください。  

保証が必要となる入居・入院の際、ご本人や親族に代わってお金を出すのが身元保証の役割です。
亡くなったあとのご遺体の引き取り、火葬、納骨、住居の家財処理も行います。
そのため、身元保証先との契約時に費用がかかります。
私が働いていたNPO法人では、200万円近くの預託金が必要でした。

─個人で負担するには大きな額ですね。  

それは必要経費でもあるんです。とくに大きいのが住宅保証です。
契約された方が火事を出したり、行方知れずになったり、ご遺体が1ヵ月後に見つかったりすると、家主やオーナーから多額の賠償金を要求されます。
だとしても、預託金はそう簡単に用意できる金額ではありません。
年金は増えず、預貯金も目減りするなか、身元保証のための預託金を支払うことは大変です。
そこで費用負担の少ない生活・終活支援を行う「フェリーチェ結う」を、2018年に立ち上げました。今年で6年目を迎えます。

─「結う」には「5万円お役立ち支援プラン」があります。  

保証はついていませんが、5万円のプランでも連絡先の引き受けや、緊急時の支援(別途、支援費用必要)、また終活支援プラン契約があれば、ご遺体の引き取り、火葬、収骨、納骨までは行えます。
入院時の身元保証に関しては、以前より病院側の条件が緩くなりました。
病院側に必要なのは、ご遺体の引き取りと緊急時の連絡先で、このふたつは5万円のプランと終活支援プランでカバーできます。
万が一の時、病院側が入院費用を心配するのであれば、契約したご本人から事前にお金を預かっておくこともできます。  
終活支援については、行政がもう少し手助けして欲しいとも感じています。
たとえ生活保護を受けていなくても、生活が苦しい方は少なくありません。
法人や民間業者の取り組みだけでは、限界もあります。

すぎうら・ひでこ
高齢者の身元保証を行うNPO法人で勤務したのち、
2004年より高齢者身元保証・生活支援のNPO法人「きずなの会」東京事務所長・理事となる。
2018年に同法人を定年退職したのち、同年、一般社団法人「フェリーチェ結う」設立。

写真/堂本ひまり

続きはパルシステムが発行する地域と暮らしの課題解決マガジン
『のんびる』7・8月号 特集:自分らしい終い方 葬儀を考えると見えてくる 

をご覧ください。

バックナンバーもご注文いただけます。

pal system セカンドリーグロゴ
目次